The Hero of Ferelden - Dragon Age: Origins
※この記事はDragon Age: Originsの重大なネタバレを含みます。
Dragon Age: Inquisitionのプレイ記録の続きを書こうとしていたのだが、気が付いたらなぜかOriginsの主人公の絵を描いていた。昨年に描きかけていたもので、突然謎の意欲が湧き、完成させることができた。
無階級民ドワーフ、二刀流ローグのナインローリン。
今プレイしているInquisitionはこの主人公でプレイしたOriginsの内容を引き継いでいる。ナインローリンはモリガンの儀式を承諾しなかったため、アーチデーモンを倒して死亡した。儀式を受け入れなかったのはモリガンを信用していなかったからでもアリスターに恋愛感情を抱いていたからでもなく「(なんらかの目的に利用するため)意図的に意思ある存在を作り出す」ということへの拒絶によるのだが、会話でそれに近い選択肢はなかった気がする。
強固な階級社会においてまるでゴミのように扱われ、時に都合のいい道具として使われる無階級民として、誰であれどんな目的であれ勝手に作って勝手に決めて都合よく使うなという気持ちが強くあったと思う。儀式に積極的には協力しないだろう。とはいえ、この場合協力しなければ誰かが死ぬことになるのだが。
実のところ中の人たる自分自身の希死念慮の高まりを反映して最初から死ぬことを目的に作ったキャラクターだったのだが、結果的にひどく悲しくなり、自分の希死念慮が薄くなった気がする。いつかまた別の作品で、今度は自ら死を選ばない自由な旅をさせたいと思った。
前にも書いたが、ナインローリンという名前はDictionnaire Infernal(地獄の辞典)という本*1に描かれたNain-Laurinというドワーフに由来する。調べてみるとnainの発音はナンに近く、フランス語でドワーフ、小人を意味するらしい。うっかりドワーフにドワーフという名前をつけてしまったようだ。今度このキャラクターを使う機会があったら、ローリンあるいはラウリン(Laurin)としておくのがいいかもしれない。
後で知ったが、Nain-Laurinは「ラウリン王」として知られている存在らしい 。有名な「ニーベルンゲンの歌」に登場する小人の王だ。どうやらこのラウリン王をモチーフにしたKönig Laurinという2016年のファンタジー映画があるようなのだが、ドイツ語でハードルが高すぎるため、日本語字幕で配信されたらいいなと思う。かなり観たい。
ちなみにざっと調べてみたところLaurinという名前は男性の名前としても女性の名前としても使えるらしく、なかなかいい名前だなと思った。当初は一応女性キャラクターを想定してプレイしていたが、少しノンバイナリー的な傾向を感じる気もする*2ので、ジェンダーニュートラルな名前なのはちょうどよかった。
地味にすごく頑張った部分、靴のデザイン。
デジタルで絵を描くとき、テクスチャとしてほんの少しだけうっすらと写真を重ねると絵に深みが出て面白い。今回はマクロレンズで撮った斑銅鉱の写真を使っている。ドワーフだし、性格的にも鉱物が似合う。一見して絶対わからないところにこだわるのは、楽しい。ちなみに前に審問官のアトリアさんを描いた時にはうっすらと空の写真を重ねてある。
……それにしても、座った状態のドワーフというのは難しい……頭身の表現的に。